増えているオフィスの「音」問題。

働き方の変革や、コミュニケーション活性化施策としてフリースペースが拡大するなど、オフィスのオープン化が進んでいるなか、あちこちから 「集中しにくい」「会話を聞かれたくない」など、音に関するお悩みの声が増えています。 今回は、そんな「音」問題を軽減する解決方法をご紹介します。

音が気になるワケ

昨今のオフィスは、「社員が自発的に働ける」、「イノベーションが起こりやすい」などの効果を狙ったオフィスをめざす企業が増えています。それらの流れと音問題は、相関関係がありそうです。

① ABW

ABW(Activity Based Working/アクティビティー・ベースド・ワーキング)とは、業務内容などに合わせて、働く場所・時間を自由に選択する働き方をさします。人の往来に比例してコミュニケーション量が増えます。また、異なった機能(集中とコラボ)が隣接していると、音の問題も発生しやすくなります。

② デザインオフィス

一般的なオフィスは、天井には吸音ボード、床にはタイルカーペットが貼られており、音が反響しにくいようになっています。デザイン性の高いオフィスでは、天井を抜いてスケルトン化したり、床を木目調や石調の硬質な床材を仕様する場合も多く、そのようなケースでは、音が反響しやすくなります。

③ 働き方の多様性によるICTの活用

自宅、サテライト、支店、出張先など遠隔でMTGを行う企業が増えてきています。ICT機器の高性能化が進んだ事により、専用会議室だけでなくフレキシブルなオフィス機能として取り入れられる一方で、音のボリュームや場所により、音問題へと発展してしまいます。

音問題の解決策「吸音パネル」

音問題を解決する手段は、主に「遮音」と「吸音」です。

遮音
コンクリートや鉄板、ゴムなどの素材を使い、音を外に逃がさず室内に留めます。遮音空間をつくるには、これらの材料の他に空間を密閉化する必要があるため、比較的大規模な工事をともなうため、高コスト。

吸音
吸音は、音の反射を減らし、外への音漏れを防ぎます。フェルトや布素材など比較的安価な素材を使うだけで音漏れを軽減し、遮音工事のような大掛かりな工事が必要なく、カンタンに導入することができます。

吸音パネルの効果

人が生活する中で、不快に感じやすい音の周波数目安は、2000~4000Hzと言われています(子供の泣き声やセミの鳴き声に相当する周波数)。吸音アイテムを使う事で、この不快に感じる周波数音域に対して高く効果を発揮、音問題を軽減することができます。

吸音アイテムのご紹介

壁掛けタイプ

会議室や打合せスペースなどに壁掛けの吸音パネルを取り付けることで隣の部屋や、外への声漏れを軽減します。

出典(右):https://www.wsi.jp/brand/buzzispace/

天井付け/天井吊りタイプ

天井へ取り付け、吊り下げるタイプの吸音パネルは、天井へ反響する音や声を吸収します。 天井を抜いたオフィス向けのデザイン性の高いプロダクトも。

自立式タイプ

簡易的に仕切りたい位置に置くだけのタイプ。部門間を隔てる、執務スペースと会議室の間、リフレッシュスペース周りなどにおススメです。また、マジックテープやマグネット仕様の自立式パネルを並べるとブース型にもなり、組み合せる事で集中作業スペースやフォンブースとしても役立ちます。

出典(左):https://www.wsi.jp/brand/buzzispace/

デスクトップパネルタイプ

デスク上に置くタイプの吸音パネル。吸音効果に加え、気になる視線も遮る事ができます。

ブース型タイプ

カンタンなMTG、集中して効率よく作業したいとき、執務スペースやフリースペースの一角にあると便利なのがブース型タイプです。

出典:https://www.kokuyo-furniture.co.jp/products/office/inframe/

まとめ

今回は、オフィスの音問題の解決方法を提示しました。

音問題の解決策は、サウンドマスキングもひとつの手段ですが、吸音アイテムを利用することで、より高い精度で音をシャットアウトすることができます。

吸音パネルには、デザインやカラーのバリエーションが豊富なので、選ぶのもひと苦労。ご検討される際は、お気軽にお問い合わせください。

・情報提供協力
ドリックス株式会社様