
昨今、国会でも討論されるほど加熱している「ペーパーレス化」の議論。
国会内の配布資料は紙資料になっているそうですが、2020年度から電子データでの配布に切り替わる予定とのこと。そのことで、年間約4600万円の経費削減に繋がる見込みなのだとか。
最近は、企業規模に限らずペーパーレス化をめざす企業が増えており、フレキシブルな働き方を実現するための重要なファクターのひとつにもなってきています。
今回のコラムでは、ペーパーレス化のメリット・デメリット、進め方のポイントをご紹介いたします。
ペーパーレス化の目的、メリット・デメリット

目的
「ペーパーレス化」という言葉は、じつは10年以上前から使われています。ただ、かつてのペーパーレス化の目的は「コスト削減」や「セキュリティ」であったのに対し、ここ数年のペーパーレス化はその2つに加えて「フレキシブルな働き方の実現」「生産性向上」を目的としたものになっています。
メリット
・電子認証による業務効率化
特にフリーアドレス導入企業では、書類を渡したい相手を探すのも一苦労な場合も。承認フローを電子化すると、相手の居場所は重要ではなくなります。
・スペースの有効活用
使用頻度の低い紙資料の電子化・廃棄などを行なってキャビネットを減らすことができると、そのスペースを別の用途に転用できる可能性も。
・検索性の向上
紙を書庫に保存すると管理は属人的になりがち。なかには、誰にも場所が分からない場合も…。電子化し、共有・閲覧・検索のルールや仕組みを整えれば、探し物に要する時間や手間が一気に解消されます。
デメリット
・運用の継続が困難な場合も
はじめはスムーズに進めることができた場合でも、途中で何らかのイレギュラーの発生や混乱などをきっかけに、とん挫してケースも…。
・一定の労力と時間が必要
運用を開始して直ちに全部がキレイに整理されたりはしません。長期的なスケジュールを組み、途中でチューニングしながら地道に運用を継続していく必要があります。
進め方のポイントは

ペーパーレス化は、「進めたほうが良いと頭では分かっていても、進め方がよく分からない」という声も多く聞かれます。ここではいくつかのポイントに分けて整理していきます。
現在の運用フローの確認
最初に全体像を把握しましょう。自社内で、どのような種類の紙資料が社内で回付され、どこでどのように保管されているのかなどを掴んでおくことで、保存が必要な紙、削減できる紙、データ化できる紙などを分類することができます。
継続的にできるかどうかが心配だ
従業員向けに説明会を実施します。どのような改革でも、成功させるためには従業員の理解が大切です。何度も説明が必要になるケースも珍しくありませんが、懸念点やネガティブ要因をひとつずつ解消していくのが最善策です。
どこから紙の整理に着手すべきか
最初に手を付けるべきは、自席のデスクの上から。ワゴンや書庫がある企業は、ワゴンを一段ずつ落ち着いて整理していくと無理なく進めることができます。大量の紙を一気に整理したくなる気持ちを抑え、少しずつ時間を掛けていくことで従業員にも過渡なストレスをかけずに進めることができます。
ICTを活用してみる
ICTツールを活用するのも有効な手段です。例えば稟議や承認、捺印の申請など紙を社内で回す運用が根付いている企業様は、電子承認システムや電子捺印を導入すると申請から承認、捺印までを完結することができ、遠隔での対応も可能となり業務効率が向上します。iPadやノートPCなどモバイル端末を貸与することで、会議時に紙資料を配布する必要がなくなります。
どうしても紙のまま保存したいものがある場合
事業内容によっては、紙の資料を一定期間保存しなければならないケースも。閲覧頻度の低い書類が大量にある場合は、外部倉庫に預けるという手段も。当社も愛用しているサービスは、万全な管理と、入出庫のスムーズさという点で非常に秀逸です。
サービス内容
・初期費用なし
・預けたい荷物分の面積のみ契約可
・荷物の集荷、配送手配はWeb経由
・急な出庫も可能
・出庫時の配送料無料
・出庫手配から1~2日で着荷(※エリアにもよります)
・管理体制も万全
まとめ
今回は、ペーパーレス化について整理しました。ペーパーレス化が進み、データ化される事で必要な情報にどこからでもアクセスができるようになり、働く場所を選ばずに業務を進めることが可能となります。
当社では、ペーパーレス化を推進するお手伝いも行なっていますので、着手したい場合や、ご不明点などお気軽にお問い合わせください。